新刊(通巻11号)の発売開始2017年9月

春夏合併号(通巻11号)
2017年9月30日発売「境界を越える旅」
40頁、定価550円 ISSN 2189-4639

総合雑誌WELTGEIST FUKUSHIMA春夏合併・全体号(通巻11号)表紙デザイン:天井優志 発行:吉田邦吉(定価550円)

総合雑誌WELTGEIST FUKUSHIMA春夏合併・全体号(通巻11号)表紙デザイン:天井優志 発行:吉田邦吉(定価550円)

解説
 境界とは、なにか。たとえば隣同士の境目のことである。この一線は、物理的なものから観念的なものまで、習俗、文化、さまざまにあり得る。境目のようなものが、さまざまにあれば、いろいろなことが当然にも、さまざまに派生しえるだろう。そもそも言葉とは連続した世界を切り取り、物事をくくり、名前をつけることであるが、カテゴライズとは良いのか悪いのか、一長一短であろう。その相対化をやんわりと試みる本書は、読む人によってこれまたいろんな解釈や受け取りかたがあるのかもしれない。今回は二度目の掲載となるお二人、山川さんと星野さんにご寄稿いただいたことと、新人の津田枝里子さんの初原稿があることにも、ぜひともご注目いただければ幸甚に存ずる。構成は、自由記事⇒特集であり、いつもとは逆にしてある。

著者
津田枝里子
星野 藍
山川 貢
柴田慶子
酒井政秋
米田 博
高田 緑
伊藤千惠
吉田博子
吉田邦吉

編集部
表紙・裏表紙デザイン:天井優志
編集者:伊藤千惠
編集者・総務:吉田博子
編集発行:吉田邦吉

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定価550円

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ゆうちょ 18280 27500011 ヨシダ クニヨシ

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店名 八二八(ハチニハチ)
店番 828
預金種目 普通預金
口座番号2750001

※わたし吉田のフェイスブックへのご連絡でもありがとうございます。
前にご注文くださったかたはご連絡一本で発送いたします。

心よりありがとうございます。
歩みは遅くとも続けていく所存です。
何卒よろしくお願い致します

“会津で語りあう未来 「原発と人間」市民フォーラム” 見聞記   伊藤千惠

昨年3月に会津若松市教育委員会主催により開催された「原発と人間」市民フォーラム、今年2月のパートⅡにつづき、パートⅢが「会津で語り合う未来」というテーマのもと、8月13日~15日に会津若松文化市センターにて開催されました。
わがヴェルトガイスト・フクシマ吉田邦吉編集長、吉田博子編集員も参加、冊子を会場で販売ということで、急きょ私もお手伝いがてら、参加してまいりました。

wakamatsu01会場には「ダキシメルオモイ」と題された小林憲明さんの作品が並びます。
親が子をだきしめる姿を描いた作品シリーズの自主避難者版です。こどもを見つめるお母さんやお父さんの表情が限りなくやさしい。モデルになった家族の方が小林さんに会いに来ていらっしゃいました。

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避難された方たちの布ぞうりの作品もずらりと。
会津木綿を使った、大熊町のマスコットキャラクターのクマも展示されていました。

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ヴェルトガイスト・フクシマ夏号にも寄稿されている廃墟写真家、星野藍さんのチェルノブイリ写真(一部)展も開催されていました。
星野さんのチェルノブイリ写真展は、6月のいわきでの展示会を開催直前にキャンセルされたそうです。理由はこういうことのようです。考えさせられます。

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写真家、書家の星野藍さんとヴェルトガイスト・フクシマ吉田邦吉編集長

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星野藍さんの写真 ―プリピアチから見た建造中の現石棺を覆うドーム状新石棺

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星野藍さんの写真 ―病院内にある音楽堂               私はこれを見てレッド・ツェッペリンの「天国への階段」を思い出した

 

さて、初日の13日は「自然」の未来がテーマ
・プロローグ講演 藤野純一(国立環境研究所)
・ドキュメンタリー映画「春よこい」~熊と蜜蜂とアキオさん~の特別試写会
・「童謡・唱歌再発見」 竹澤 嘉明&岩河智子コンサート
・しゃべり場 「自然」の未来についてみんなで語り合う

14日は「いのち」の未来がテーマ
・「いのちの鼎談」 鎌仲ひとみ(映画監督)、今田かおる(猪苗代小川医院、内科医師)、片岡輝美(放射能から子どものいのちを守る会:会津代表)
・ドキュメンタリー映画「小さき声のカノン」の上映
・しゃべり場 「いのち」の未来についてみんなで語り合う
・「原発と人間」ザ・ライブ 出演:ラビラビ、越尾さくら、高津和人

15日は「くらし」の未来がテーマ
・リレートーク「わたしの実践」 村上真平、武樋孝幸、小川美農里
・しゃべり場 「くらし」の未来についてみんなで語り合う
・エピローグ講演 藤野純一
3日間のこんなプログラム中、私は二日目の14日からの参加でしたが、14日は会場内でお弁当を供されている「雑穀食堂 西会津ごっつぉ蔵」さんのお手伝いで、他イベントには参加せず。
お昼は高きびビビンバと味噌汁、夜はモチきびの餃子と夏野菜のラタトゥイユ風スープ、甘酒アイスと、体によくてとてもおいしい絶品つぶつぶ弁当でした。厨房でいろいろプロの技を盗みみて至福の時間。こういう胃袋を直撃するストレートな要素は人をひきつけますね。

ラビラビのコンサートは大盛り上がりだったようで、参加できなかった私はみんなでダンシングがちょっとうらやましい感じでした。

 

最終日の16日、リレートークがっつり聞きました。
最初は村上真平さん。
バングラデシュ、タイでNGOを通して自然農業と持続可能な農村開発にかかわったのち、福島県飯舘村に入植。持続可能な「自然を収奪しない農のありかたと第三世界の人々を搾取しない生活のありかた」をめざして、自然農業、自給自足をベースにしたエコビレッジを実践。
2011年の震災後は飯舘村から三重県に拠点を移されていますが、世界的な農業の工業化がいかに第三世界の末端の農業従事者を搾取しているか、自然を収奪しないで持続可能な農業は可能であるかなど、実践してこられた話が私にはとても興味深く、究極には地球の存続に欠かせないのではないかと感じました。
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お二人目は武樋孝幸さん
物理学者の武樋さんは、核理論物理を専攻して博士(理学)取得。工学に転身し、日本大学工学部にて助教。 エネルギー自立・自然共生をテーマに機械学会賞共同受賞。武樋総合研究所を設立し、日本大学を退職し会津奥川に移住。ライフスタイルの多様化と自由化に取り組んでいる。
というようなプロフィールですが、ぶっちゃけていうと、自然の豊かなところ、言い換えれば武樋さんの次に若い人が75歳というような過疎集落で、どれだけコストをかけず自然をこわさないエネルギー節約生活ができるかということを実践している方です。非常におもしろい。技術者であるので地域の人たちの農機具の修理屋さんもやっていらっしゃいます。
エネルギーの問題を解決するには、ひとりひとりのライフスタイルを変える必要があると思い、まず自分で実践されているわけです。
この日は自作のドラム缶風呂、ロケットストーブ、ソーラークッカー、廃油ストーブ、ドラム缶風呂などエネルギー節約便利グッズも展示。高い製品を買わなくても安価な材料で自作できるのがミソですね。

最後は小川美農里さん。
福島県喜多方市出身。看護師/日本ホリスティック医学協会専門会員。大学在学中に休学し、世界各国でボランティアとして働くなどして、現在までに約50ヶ 国を訪問。病院勤務中にも、日本一ホームレスの人の多い大阪市西成区でボランティアとして関わり、看護研究で自殺未遂者による精神的ケアの必要性を伝えるなど活動。2014年〜南インドの国際都市・オーロヴィルを拠点にし、ホリスティック医療やコミュニティづくりを中心に実践・学ぶ。「すべてのいのちが肯定される居場所づくり」として、ホリスティック医療・有機農業・持続可能な教育を併せたグローバルコミュニティの立ちあげを日本で準備中。
ずらっとプロフィールを並べましたが、小柄なかわいいお嬢さんが日本や多くの国で、直接人のいのちを救う活動をされていることに感銘を受けました。
こういう若い人たちの存在が、憂うことばかりの現状に希望をもたせてくれます。いや、若い人だのみにしないで、自分もこつこつとやるべきことをやることだと再認識した次第。
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お三方とも共通しているのは、しっかりと足元をみすえ自分の生活と直結した活動をされていることが印象的でした。
そのあと、リレートーク参加者全員が数グループにわかれて自由におしゃべりするしゃべり場で、私もいろいろ焦りながらお話しさせていただたり、初対面の方と交流ができて非常に楽しくも考えさせられる場でありました。

東京で生活していると、福島のこと、震災のこと、原発事故のことは関心が薄れているという感じを抱かせられます。しかし、実際はただメディアに頻出しないだけのこと。自分の周辺にいる人たちに話をさしむけると、知られていないこともあり知られていることもあり、さまざまです。メディアが発信しないのなら、自分が知っていることを周りの人に伝えればいい、そんなことを思ったイベントでした。