【 福島からのメッセージを鹿児島経由で… 】(下) 米田ひろし

中巻-【福島県のとある高校教員からのメッセージ】から続き)

2015-05-15-10-57-18_decoこの高校教員は、自分の受け持った生徒さんを卒業式で送り出すまで癌の手術を待った…
彼はここ最近復職し、3月に卒業した生徒達が、毎日のように就職や専門学校に行ってからの悩みなどを彼にうち明けに来る。

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教員として
子どもたちと向き合うこと。
父親として家族を守ること
夫として妻を支え合って生きていくこと
人として仲間とともに人生を楽しむこと
世界中の友と手を結ぶこと。
残り時間を有意義に静かに妻と暮らしたい。

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2015-05-21-18-47-30_deco放射性物質は目に見えず、匂いもない
ひっそりと体を痛めつける
自覚症状が出てからでは肉体的精神的に辛くてキツイ…

身をもって知らされた…

2013年7月、家族全員でNPOの医療機関でエコー検査した結果、私にウズラの卵大の腫瘍らしきものがエコーに映った..

2015-05-21-18-46-59_deco甲状腺二次検査と細胞診検査の結果、さらに石灰化も判明し、右葉には4mm大の結節2個も発見された。

医師の診断は、Class1からClass5の段階のClass2で、良性の範囲内と考え、小型のろ胞上皮細胞を認め、今後は3か月後、半年後、1年後程度で検査をして腫瘍が大きくなっていないか、変化がないかを経過観察すればよいという所見だった。

私は、いろいろ考えた結果…PETの検査を受けることにした。

received_834262886665373半減期2時間の放射性同位体フルオロデオキシグルコース(F18)を微量注入し…

強い光を放っていなければ正常
強い光を放っていれば異常
これがPET検査。

CT、レントゲン、エコー、細胞診検査ではなかなか判断しにくいものを映像化できる有効な検査…しかし、放射性物質を注入しなければならない…

注入時は1000μ/shというとてつもない単位になる。これが田母神さんなんかが言う、「たったあれだけの放射能で….」みたいなのに通じている由縁である。
まぁ、だが….安易にこの情報を知識のない人に公表してはいけないと思った。
「放射能を理解し、放射能と共に」
うまく付き合わないといけない
「フカイとともに・・・」
映画「ナウシカ」のワンシーンが頭に浮かび…

半減期8日 放射性ヨウ素131(i131)
半減期2年 放射性セシウム134(Cs131)
半減期30年 放射性セシウム137(Cs137)
半減期2時間 放射性同位体フルオロデオキシグルコース(F18)

放射性同位体フルオロデオキシグルコース(F18)は、24時間後には完全に体内から消え去るが、その他は長い時間、身体を傷め続ける…これをひとまとめに考えるのは、おかしい話である。

自分が恐れていた放射性物質のおかげで、病巣が悪性であることが判明し、手術の方針が決まり、今年の3月に手術。

入院も手術の決断も自分の中で決めた…
どれだけ妻を孤独にしたかわからない…
入院・手術、術後の生活を妻には負担をかけてしまっている。

毎食の食事も管理しながら、わがままな私のリクエストに答えるために毎日、毎日、悩みながら作ってくれる。
簡単に感謝とか謝罪はできない …

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放射能と向き合うことは、単発で賛成反対を言えるほど、簡単ではなく…長い時間、一生つきまとう、気の長い話になる
どうか、短絡的な感情にならずに長い目で、この福島とその子どもたちの未来を見守ってください。

(私たち夫婦は二人の子どもを県外に出しました。
夫婦が県外を離れない、離れられないのは、ここで頑張らないといけない事情があるのも事実です。
いつかは何も考えず、大地に寝そべることのできる地に、移住できることを信じて。一日、一日を生きていくだけの、ふつうの夫婦です。
どうか、温かく、支え見守ってください。)