冊子をきっかけに考えたかったこと 天井優志


『WELTGEIST FUKUSHIMA』冊子版の僕の手売りした中の10冊分の売上の一部から茨城県への避難者・支援者ネットワーク「ふうあいねっと」に寄付しました。

ふうあいねっと事務局に寄贈

ふうあいねっと事務局に寄贈 (天井撮影)

■なぜ寄付にいたったか

今回、冊子を僕からご購入いただいたのは売上げの一部を寄付することに賛同いただいた方々です。311以降に「福島から他県に移り住まれた方」「親族が他県に移り住まわれた方」「宮城、福島での活動に関わっていた方」。震災や原発事故をきっかけに知り合えた方々です。改めてご縁に感謝をいたします。

福島のことが書かれたこの冊子を通して「身近な福島のこと」で深まったり、広がったり、面白いことができないかと考えました。

■全国にいる支援団体の存在

いくつかの候補の中から寄付先に選んだ「ふうあいねっと」は震災や原発事故を機に他県から茨城県に移り住まわれた約3500人の方々につながりや相談の場作り、情報誌「ふうあいおたより」等を利用して情報発信などをしてきた複数団体によるチームです。

ふうあいおたより

ふうあいおたより (天井撮影)

2015年6月現在、福島県から他県への避難者数は45,745人(福島県HPより)そして、東北・関東からも全国の様々な地域に移り住まわれた方々もいるため、こうした活動団体やつながりは北海道から沖縄県まであります。それぞれに移住・避難された方々と知り合い、関わり合いながら

交流会/移住・定住支援/仕事づくり/居場所づくり/生活支援/情報発信/
訪問/保養/ネットワーク作り/政府への提言・請願/丁寧な暮らし作り

のようなことを続けてこられました。

原発事故という初めての体験の中で、支援活動自体が初めての方もいれば、専門機関や行政の方々の様々な個性や持ち味を活かしながら活動してきたのではないかと思います。もちろん、こうした関わりとは別なかたちで生活の見直しをしている方も多くいます。

それらの活動も様々な人がいる中、限られた「人・物・時・場・金」の中で進めていくうえでの協議、調整、合意形成、決定、実行、マネジメント、企画や書類作成を続けることは大変な場面もあったのではないでしょうか。

世の中にある物事もこうした労力をかけながら創られ、今もまだ変化や完成の途上にさえあると感じます。

■続けていくこと・変化させていくこと

それら活動も含めた最近の変化として

「活動を支えてきた助成金や事業の枠組みの変化」
「住宅支援の打切りや避難区域の解除へ向けての変化」
「被災・避難された方の負担免除や軽減の終了」

など、まだ終了の決定がされてないものもありますが、変化させていく兆候は見られるようです。そうした状況の変化の中で「続けるべきもの」「発展させるもの」「徐々に変化させた方が良いもの」があると思います。

まだ数年はこうした変化の場面場面で活動を続けていくうえで、全国の個人・団体のつながりが情報拡散や集約の軸になるのではないかと感じています。そうした団体の歩みが少しでも楽になればと、今回は「寄付」という選択をしました。

■ゆるい提案

先ほど書いたように全国に移住・避難している現状がありますので、お住まいの近くにそうした団体がいるか調べてみてはいかがでしょうか。もし、可能であれば活動上どういうことが悩ましいかやどんなことができるかを聞いてみてはいかがでしょうか。必ずしもいつも明確な関わり方や協力できることがあるかは分かりませんが、何かしらあるはずです。

僕は震災後の生活で”身近なもの”の中に「ふうあいねっと」との関わりがありました。幸い、時々情報誌「ふうあいおたより」の作成や発送のお手伝いも続けることができています。

ふうあいおたより発送風景

ふうあいおたより発送風景 (天井撮影)

そうした活動によって出会った方や視点の中で、他にも「社会問題」「人権問題」「マイノリティ」と”呼ばれる”テーマで活動している団体も数多くあることを知りました。それぞれに独特の深い視点や表現を持っていました。ただ、この文章は「ふうあいねっと」や「活動団体」を応援してくださいとかそういう趣旨のものではありません。

”誰か”の暮らしを良くしたり、面白くしたり、大切にするために”やりとり”を楽しみながらできるもの、共感してできるものならば、その関わりはある意味なんでも良いと思っています。そうした”やりとり”をする表現方法は様々ですし、その方法を見つけたり、視点・表現の深みを感じられることも面白みだと思います。

いろんな関わりの中で

いろんな関わりの中の私 (天井撮影)

正直、僕は経験や知識や行動力あるわけでもないし、どんくさくて口下手なので日頃なにかやりとりできていることはほんの少しです。そんなこともあり、偉そうに寄付や提案のことを書くことに多少ビビってもいますが、この一文が壁を超えてゆける工夫とかやりとりできるものを一緒に見つけたり、考えるきっかけになれば良いなと思っています。


カテゴリー: エッセイ   タグ:   作成者: 天井優志   この投稿のパーマリンク
天井優志

天井優志 について

Amai Yushi / あまいゆうし、1984年8月生。幼少期を南相馬市で過ごした後、岩手県,宮城県などを経て茨城県水戸市で育つ。立正大学文学部社会学科卒▼震災・原発事故後は茨城NPOセンター・コモンズ/ふうあいねっと事務局職員として福島県内や茨城で暮らす岩手・宮城・福島の方と関わる。2014年3月に退職後は自分の心や体や暮らしを見つめ直しながら、これからのことを模索中▼趣味は絵や音の表現を感じること。輪郭の中でモヤモヤしているものの表現。気まぐれ散歩。 I was born in August in 1984. After I had been in South Somashi in Fukushima since I was a young child and moved to Iwate and Miyagi prefecture, I was raised in Mitoshi in Ibaraki prefecture. I graduated from Rissho university and majored in Sociology in Faculty of Letters. I had been related to people in Miyagi, Iwate, and Fukushima as an office worker in an NPO corporation, which is called, "Commons" after that big disaster on the 11th of March, 2011. I'm guessing my possibility in life after I quit the job, reconsidering my life, mind, and body. My hobby is music, drawing, and to feel expressions of music or drawing, and browsing around here.