あれこれCMの記録。吉田邦吉


にゃんぱく宣言 日本動物愛護協会 AC ジャパン

あたかも猫が話してるように「おまえおれの飼い主ならば、おれのからだおれより管理しろ」「飼えない数を飼ってはいけない」と、さだまさしさんが飼い主へ向けてささやく。適正飼育の啓発キャンペーンかなにかなのかもしれない。温泉にでも浸かっているかのような顔をした猫。ほかの猫たちと自分たちのことを心配して見回す顔の猫。これだけの短い尺のなかで猫の本質とかわいさが凝縮されていて、笑いが止まらなくなる。啓発CMなら大成功でもあるのだろう。

2019

エーシー ぽぽぽぽーん

ACと言えば、個人的には、「3.11エーシー連発事件」と「ぽぽぽぽーんCM」である。エーシーという言葉の連発については震災直後、CMを企業が控えたため、それだけが残って、まるで不謹慎なほどの回数で頻繁に流れてしまったためだろうと推測された。意図せずしてそうなってしまったのだろう。あのころは何でも批判を受けた。加害者側ばかりでなく、高級車に乗り、回る寿司を食べたなど、避難者の日常生活から何から批判されたことも多々あった。だが当時の状況で食事に批判などどのような意味があったのだろう。一面的な被災者イメージがあったからだと思われる。国家的な未曾有の危機が濃淡あるも5年ぐらい続いたようにも感じられた。8年目のとき「あのころはみんなどこか狂っていたんだよ」そう呟いた友人がいた。むろん終わっていないとは思うが、その言葉にどことなく安堵や、言葉になりにくい複雑な領域の感情を、共有できたと思う。

ぽぽぽぽーんについては、エーシー批判を受けた後に作られ、これも2011年の3月後半ごろに流れたと思うが、やはり回数が多くなったためかエーシー事件の直後で事故発生当時だったからか、いずれにせよ、かなり賛否両論あった。反対意見も聞いたことがあり納得もする。個人的には賛成であった。このCMを見ると当時の辛さ悲しさを思い出し、けだし内容的にハートフル方面だから、一時のあらゆるせつなさというものが詰め込まれていると感じる。コトバンクのデジタル大辞泉によれば挨拶には《「挨」は押す、「拶」は迫る意で、本来、禅家で門下の僧に押し問答して、その悟りの深浅を試すこと》の意味もある。どんなときでも、挨拶は、温かく、爽やかにありたい。

2011. 03.

十六茶 そんな私でいいじゃない テント編 アサヒ飲料

ネットを開けば、だれかを糾弾せねば気が済まないような類いでのポリティカリーコレクトネス的な言葉が出てこない日はなくなった。日本は民主主義が機能しているのだから、ものを言うなとは思わない。世界と比べれば、恵まれた国に生まれ、恵まれた貨幣と教養を持ちつつ、ひとは、多少なりともあやまちや罪悪感めいたものを抱えているのではなかったのか、神や聖人か、そのくせ恨み節かと、目にする度に思う時期もある。もしかしたらそれは、現実社会での議論または生活自体が、窮屈ないし貧しくなったと感じるような社会的心理の強い表れかもしれない。しかし今のところマスコミは、意外にもものを言っているシーンに遭遇する。であれば、責任は国民のほうに返却される。

しずかに内省する類いの意味でのポリティカリーコレクトネスが掘り起こされても良いのだろう。そんなことを思っていた。それに、こういうふうに元気よく、いいじゃない、(想像するに、いろいろ学び考えた末)あなたらしくあれば、というような肯定感が得られるコマーシャルは、さっぱりしていて気持ちが良い。そう言えば歴史上の一揆で「ええじゃないか」なんていうのが、あった。いわゆる、スローガンだ。日本人は少しずつ運動や活動で苦労して苦労して今の、主権を、手に入れてきた。移動して暮らす自由、職業選択の自由、等々、人権カタログは当たり前でなく、つい最近の昔まで庶民には、選挙権すらなかったのだ。まあなんでもかんでも、それが、数千万人をこえて1億数千万人となった状態での、明るさへの手がかりなのかもしれない。敢えて指事代名詞にしておこう。

2020. 01. 30


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吉田 邦吉

吉田 邦吉 について

CHIEF EDITOR ▼Yoshida Kuniyoshi / 小さな雑誌『WELTGEIST FUKUSHIMA』の編集長をしている自由人。1981年1月大熊町の農家に生まれ育つ。政府避難指示区域内農業関連公共事業者。大型特殊免許。宅地建物取引士。中大法学士 (刑法)。エッセイが致知出版にて大坪社長特別賞。2017年から歩き走り現在、日々4kg背負い150m低山を4往復でマラソン20kmを走っている。総計10,000km超。20語学を学んでいる。2017, 2018年に順次、禁酒、禁煙となる。編著『フクシマ発』(現代書館)。文化庁支援事業LMN、福島県立博物館、横浜美術館ヨコハマトリエンナーレなどで講師 (日本遺産認定直後の会津三十三観音巡礼講演は福島県立博物館講堂で満員御礼)。私設図書館「ふくしま本の森」にて活動。NHK BS1 スペシャル (+ world premium)「福島タイムラプス」(出演)が全日本テレビ番組製作社連盟ATP賞テレビグランプリ優秀賞、ニューヨークでも受賞。facebook / website / Amazon/ Twitter/ Instagram / note▼ Essayist. Public enterprise of agriculture at Okuma town in Fukushima, where has been legally off limit area since 2011. Private school. Nuclear evacuee. Independent publisher. Jurisprudence. Majored in law, Chuo Uni, related to the Middle Temple in London. A special essay prize on a first-class magazine 2015. Lectures and Talks at Fukushima prefectural Museum, Yokohama Municipalcity Museum of Art as Yokohama Toriennale 2017 with works by Olafur Eliasson etc. Like learning languages, Folklore, etc. So many Appearances of Newspapers, Radio, TV, Internet, and NHK BS1 SPECIAL and NHK world premium (Fukushima TImelapse, ATP award TV grand prix, outstanding performance award 2018 in Japan. Also, in New York it received an award). Marathon 20 km with 4kg and study 20 languages everyday. Live in Fukushima.